珍しく本の雑感

  • 世代強調本

世代を区切って語る本は結構多い。
団塊の世代」は格好の玩具だ。
堺屋太一が名づけ親らしい。
もうこの言葉はすっかり市民権を得た。
他にもこの世代を形容する言葉は多種多様。
つい最近出た本で「無責任世代」と断じている作者がいた。
それが何と「団塊ジュニア」と言われる世代。
小市民はてっきり両世代は同根と思い込んでいた。
違うらしい。

  • 「サイレント・クレヴァーズ」

沈黙の賢者?
ぷぷっ。
自分で賢者って言えるヒトは多く無いだろうなあ。
サブタイトルは「ー30代が日本を変えるー」と来た。
作者は原田武夫氏。
知らんなあ・・・。
東大法学部中退・外務省勤務・・・。
道理で・・・。
プンプン臭う訳だ。
ま、いっか。
取り合えず読んだ。
もの凄く簡単に言うと主旨はこんな感じかな。
1945年前後生まれの「無責任世代」はさっさと退場しろ。
1970年前後生まれの我々が日本の「救世主」である。
ふうううん。

結論めいたモノとしては、同世代異業種人材の集まりを主張。
それも各業種を背負って立つくらいのエリート30代と言う事の様だ。
ご本人は不正にまみれた外務省を立て直しているそうだ。
それに各界を代表する志士の集まり。
しかもただの集まりでは無いそうだ。
孵化器(インキュベーター)なんだそうだ。
孵化しない卵は腐るだけだ、と書いてあった。
ふうううん。
「持つなら弁護士か医者の友人」なんだそうだ。
社交の場も重要なんだそうだ。
社交の場には非日常的な会場と料理が欠かせないとか。
何か昔から変って無い気もするけど・・・。
やっぱり根っこは同じか・・・。

  • 元気の素

何にしてもこれを読んで、この世代が元気になるならOK。
口の悪いヒトは「人材の不良債権」と呼んでいる世代だ。
多少、難有りでも共感を覚えて奮起すればそれはそれで良し。
少しでも不良債権が解消されるなら安いモンだ。
ただちょっと気になるのは内容が分かり難い。
自分が書いた文章を他人様に読んで頂く、と言う発想は無さそう。
遥か高いところに立っているみたいな・・・。
かき集めた知識・ヨコモジをこれでもかとばら撒いてる印象は拭えない。
ふうううん、とは思うが・・・。
多分、ご本人には意味が通じないと思うけど「ハラに沁みて来ない」

ヘンな名前の本屋だなあ・・・と思ってた。
勉強嫌いの小市民は何のこったか分からなかった。
本の最後に解説があって、初めて意味が分かった。
ラクレってえのはラ・クレ(鍵)の事なんだそうだ。
ここんちの考え方は「多様なジャーナリズムの手法と精神を触媒にして、
より逞しい知を導く「鍵」になる」んだそうだ。
ふうううん。
これもハラに沁みて来ないなあ・・・。