住宅事情の雑感Ⅴ
- 食料自給率
小市民はこれを聞くと何とも言えず不安になる。
現在の日本の食料自給率は40%程度らしい。
穀物については更に低いと言う。
主食のコメは減反の連続。
この国、ホントに大丈夫だろうか?
円高、食事の欧米化、ジャンクフードの蔓延、要因はいろいろある。
が、あまりにも無策じゃ無いのかなあ・・・。
先進国は技術だけあれば食い物なんか幾らでも買えるじゃん、と言う考えか?
そんな問題じゃ無いって気がする。
アメリカでもフランスでもドイツでも食料自給率は100%を越えていると言う。
食料輸出国である事で、国民の安心感は大きいと思う。
海の向こうの大豆が不作になったら豆腐や納豆が値上がりする国なんて信じられない。
小市民は不安である。
- 自給自足
真剣に考える事がある。
この国は今の危ういバランスが崩れたら、たちまち飢える。
小市民はその不安から、ある程度自給出来る暮らしも考えてしまう。
海の近い田舎だったら魚と野菜で喰えるんじゃ無かろうか、とか。
現実はそんなに甘くは無いとは思うが・・・。
同僚に「ハマちゃん」もどきがいる。
釣り大好き人間である。
と言うより超自然児である。
釣った魚は全部自分で捌いて、料理もなかなかの腕だ。
我が家もちょくちょく恩恵にあずかっている。
最近、モーターボートの免許も取った。
蕎麦打ちの腕も磨いている。
彼の夢は九州か北陸の海のそばで自給自足の生活をする事だと言う。
彼なら出来そうな気がする。
でも、冷静に考えれば、国民が飢える様な事態に至ったらそんな呑気じゃいられない。
今の日本人ならコメを奪う為に他人を殺すくらいどうって事無いだろう。
まずは経済・社会秩序が崩壊して、自給自足もヘチマも無くなってると思うけど・・・。
やっぱし田舎暮らしも意味無いか?
- 「地産地消」
最近、この言葉が頭にこびりついてしまった。
食料自給率問題、環境問題を取り上げたら必ず登場する。
納得してしまう。
この国は砂漠でも岩場だらけの痩せた土地でもない。
何故、農薬残留野菜や生ゴミ餃子を輸入しなきゃならんのか?
BSEの牛肉や怪しげなウィルスに侵された鶏を買わなきゃ足りないのか?
素朴な疑問である。
消費者が国産品だけ選んで買えば回復するのかな?
でも輸入品に国産品のシール貼られたら分かんないだろうな。
みんな信じたいから言わないけど、報道されたのは氷山の一角だろうな。
食料の6割を輸入に頼って、かつ食料全体の2割を捨てている計算になると言う。
確かにコンビニやデパ地下の残り物は全部ゴミ?
目が潰れる、なんて言うと笑われるかな?
小市民は捨てられない。
我が家の歩く三角コーナーと言われている。
- 「身土不二」
もう1つ頭に焼き付いている言葉。
身体と土地は離れられないと言う意味だそうだ。
人間は生まれ育った土地の食べ物が一番身体に合っているそうだ。
それだけで病気にもなり難く、健康でいられるとか。
この街は恵まれたロケーションにある。
新鮮な野菜は豊富、漁港も近く鮮魚も豊富。
東京も近いのでちょっとしたモノも容易に手に入る。
生まれた土地にも近い。
勿論、地場の魚・野菜を中心に喰ってるが、やはり美味い。
取れたての瑞々しいキュウリなんか喰ったら幸せで泣きそうである。
小市民は安上がりだ。
やっぱしこの街に家を構えるっきゃ無いか?
- おもろい現象。
札幌に転勤してから急に嫁さんがナマ魚が喰えなくなった。
原因不明。
最初は引越しの疲れかと思った。
でも何回喰っても食あたり状態に陥り、夜中に救急車の騒ぎ。
遂に泣く泣く諦めた。
ウニ、イクラ、ホタテ、ソイ、オオマなどなど全部ダメ。
折角有名寿司屋に行っても、ギョクとカンピョウ巻きじゃ張り合いが無い。
札幌に行って何を喰ってたの?と言われそう。
ジャガイモとトウキビとアスパラか?
ま、野菜も美味しいから良いんだけど・・・。
それがこの街に引っ越して来てからは復活した。
魚の種類が違う事もあるが、やはり身体が土地に馴染んでいるのかなあ・・・。
やっぱしこの街に家を構えるっきゃ無いか?