ソウルの雑感

  • 利川(イチョン)陶芸村

知らんかった。
高麗青磁とか李朝白磁と言うのは、その王朝の衰退と共に歴史から消えていた。
20世紀になってから、博物館の磁器に見せられた人が復活させた。
それがこのソウル郊外の利川(イチョン)だそうだ。
確かに素晴らしい作品が並んでいる。
が、我が家の土産は購入前に市民権を得るのが決まりである。
どこに飾るか、何に使うか、明確にならないとNGである。
作品群はなかなか市民権を得ない。
ワケ有り商品の中で比較的実用的な湯のみを見つけた。
ワケ有りなんだから、半値以下でしょっと交渉。
店員らしき人が折れそうになった所へ、やり手ばばあみたいなのが登場。
「ダメダメ!2割引までね」
半分はお茶まで貰って何か買わないと悪いかなっと思ってるだけ。
交渉決裂。

ここもパンフレットに必ず載る。
有名なだけに期待も大きい。
が、期待は得てして裏切られる。
ソウルから遷都する為に造りかけた城壁と門だそうだ。
18世紀末に時の王が父親殺しの私怨を晴らす為の遷都だったとか。
結局、王が遷都を果たす前に若死にした。
城壁や門跡が残っていて景色は良いが、妙にキレイなのが気になる。
韓国世界遺産第四号はイマイチだった。

  • 石焼ビビンバ

一番期待していた料理。
さぞ、本場モンは美味かろう。
お店にカタコト日本語が話せる女性がいた。
「チヂミは如何ですか?」と来た。
我々はビールを飲むので要らない。
他の皆さんは「チヂミもいいね」くらいの反応。
「幾らなんだろう?」
お姉さん、通じないのか答えが無い。
何と無く都合の良い所だけ日本語が通じている様で、3組のオーダーが入っていた。
それでも皆さん、あれっと思いながらも、ま、いっかみたいな・・・。
多いので喰ってくれと回されてビールのつまみに少々。
ん〜〜〜ん。味はねえ・・・。
メインディッシュの石焼ビビンバ登場。
ん〜〜〜ん。
期待は得てして裏切られる。
チヂミも石焼ビビンバも日本の方が美味いかも・・・。
お勘定で一同ひっくり返る。
チヂミは1枚20,000ウォン(約2,000円)だと言う。
高っ!

  • ロッテ免税店

今日はソウル市内のお店巡りだけ。
まずはロッテ。
ブランド品に興味が無いので、土産物コーナーに行った。
途端に店員が雲霞のごとく集まって来る。
最近の日本では見かけなくなった商売に思わず引く。
落ち着いて見られない事が分かり休憩室へ。
飲み物無料の休憩室に行くとちゃっかり同伴メンバーが皆居た。
免税店を早々にエスケープして、ロッテデパートを回った。
なかなかの賑わいである。
韓国の都会の人のセンスも垣間見た。
あんまり日本と変わらない印象。

  • 新羅(シルラ)免税店

迎賓館を兼ねた新羅ホテルの敷地内にある。
免税店のハシゴされてもなあ・・・と思いながらも、ここなら、ま、いっか。
立派な免税店である。
民族衣装のお姉さんが記念写真に応じていた。
小市民は只のモノに弱い。
写真も撮ったし、無料サービスの石鹸も貰ったし・・・。
早々に免税店をエスケープしてホテルへ。
丁度、結婚式の最中で華やかなムード。
全く貢献しない客である。

  • 韓国エステ

ガイドの李(イ)さん、バスの中で夜のオプションをご案内。
特に韓国エステの勧誘に必死。
お仕事上、ノルマもあろう。
すったもんだして、横浜の3人様ゲット。
「助かりますう。」正直な李さんである。

  • カルビ焼肉

夕飯は正統派カルビ焼肉。
とは言え、毎回ビールとキムチ・ナムルのパターン。
正直言うと飽きて来た。
毎回、キムチ喰って爆発して汗みどろ。
カルビは美味しいんだろうと思うが、爆発した後味は分からない。
あ〜〜うどん喰いたい。

  • 南大門(ナムデムン)〜明洞(ミョンドン)

夜のフリータイムは散策。
有名な南大門市場から明洞まで歩いてみる。
ちょっと時間が遅いのか、土産物は店仕舞い中のところが多い。
でも屋台は飲み食いする人が群がり、まだまだこれからと言う雰囲気である。
凄い熱気だ。
今っぽくおしゃれに着飾ったカップルも多い。
2人でモツの串刺しを喰いながら歩いているところが微笑ましい。
屋台は興味あるが、手出しする勇気は無い。
喧騒と人ごみを堪能した。

  • トイレの思い出

歩きながらちょっと気になるのはトイレ。
辛いものの喰い過ぎでお腹が緩い。
でも街中である。
自慢じゃ無いがトイレ探しの嗅覚は研ぎ澄まされている。
長年の修練の賜物である。
海外旅行の記憶とトイレの記憶は密接にリンクしている。
訪れた街の景色の中でトイレの場所・姿カタチだけは克明に覚えている。
これも嫁さんのお陰である。
果たして来た。
生憎、南大門市場からちょっと離れたオフィスビル街だ。
何の!オフィスビルには必ずある。
ずかずかと入って行く。
当然ガードマンがいる。
「アンニョンハセヨ」と声を掛ける。
テキも慣れたものと見え、にこやかに応える。
比較的余裕で用を足して「カムサハムニダ
こう言う観光客が多いんだろうな。

ホテルはかなり郊外である。
明洞からタクシーで帰還したが安い。
15〜20分走っても1,000円に満たなかった。
山の中腹にあるホテルはトレッキング客で賑わっていた。
名前は忘れたが皆が良く登る山に近いらしい。
高尾山みたいなもんか?
ホテルの部屋で最後の夜に乾杯。
お腹が緩いくせにビールがぶがぶ飲んで・・・。
明日は最終日、ソウル市内観光だ。