シャモニー〜ジュネーブ

コヤツがこんなに手強いとは思わなんだ。
今日はいよいよツェルマットを離れて、シャモニーに向かう。
ラストチャンスである。
と思って少し早起き。
ほとんど日の出の時間にホテルのルーフバルコニーに出てみる。
出た!
全く雲ひとつ絡んでいないマッターホルンだ!
切り立った岩肌が朝日を浴びて金色に輝いている。
大感激!
山を見てこんなに感動するとは思わなかった。
思わず「うぉ〜〜」っと叫んでしまった。
騒ぎを聞きつけて他の部屋の人達も起き出した。
皆、寝起きの格好で飛び出して来た。
パジャマ姿のヒトもいる。
皆で思い思いに写真の撮りっこだ。
折角クリアに見えたマッターホルンだ。
いろんな角度から見ようとホテルの外に飛び出した。
やはり居るモンだ。
同じ事を考えたヒトがウロウロしている。
行いが良かったか、大満足のツェルマットだった。

  • テッシュ

ツェルマットは一切クルマ乗り入れ禁止だ。
1駅先のテッシュまで電車で移動。
テッシュには観光客のバス・クルマが鈴なり。
ここからバスで一路シャモニーへ。

  • グラン・サン・ベルナール峠

フランス語らしい。
イタリア語ではサン・ベルナルド。
英語でセント・バーナード、そう救難犬の名前の由来。
ガイドのメグミさんの説明だと、この峠をハンニバルも越えたそうだ。
有名なアルプス越えはこの峠だとか。

  • シャモニー散策

シャモニーはフランスである。
小洒落たリゾート地と言った風情だ。
昼食まで街中を散策。
スーパー「SPAR」を発見。
スーパーを見ると反射的に入ってしまう悲しいサガ。
結局、缶ビールを2本購入。
1本1.5ユーロ(約200円)でスイスより安い。
缶ビール飲みながら土産物屋をおちょくって歩いた。
たちの悪い酔っ払いである。

  • フランス風昼食

昼食はちょっと趣きが違った。
やはりフランスだ。
ビールは2.5ユーロ(約330円)。
やはりスイスより安い。
メニューは野菜スープ、鶏のグリル、パスタ・温野菜添え、デザートはフルーツ。
結構なお味だった。
何かが違う。

  • エギーユ・デュ・ミディ展望台

トンでも無いところだ。
モンブランが目の前に見える標高3,842mの展望台。
富士山より高い。
シャモニーの街からどでかいロープウェイを乗り継ぎ、展望台へ。
その迫力たるや、言葉を失う。
あっという間に麓の街が小さくなる。
岩だらけの山の斜面と氷河。
時々、溶けた氷河の先端が崩れるのが見える。
ど迫力だ。
ロープウェイは北峰駅に到着。
更に目が眩みそうな橋を渡ってエレベーターで中央峰の展望台へ。
良くもこんなモノを造ったと思う。
展望台は山の頂きにテラスを張り出して造ってある。
小市民は足が竦んで手すりのそばに行けない。
高いところは好きである。
でも足は高所恐怖症であった。
絶景である。
パノラマってのはこう言う場所の為の言葉だと良く分かった。
頂上からイタリアへ向かうゴンドラもあった。
国際的なのだ。

あまりにも有名な国際都市。
人口は17万人だが、隣接するフランスからの労働者が多いそうだ。
200以上の国連機関がある為、職が沢山あるとか。
給料の高いスイスで働いて、物価の安いフランスで暮らすのが理想らしい。
スイスは時計産業と観光立国のイメージがある。
でも人口約700万人の内、時計産業は3万2千人、観光従事者は35万人だとか。
何と言っても現在のスイスの主産業は金融業だそうだ。
思わず納得。
確かにナチスの隠し財産、マルコスの遺産などなど話題に事欠かない。
マネーロンダリングの温床とか、一国主義的スタンスがどーのこーのと言われる。
勢い現代スイス人はエゴイスティックなイメージを持たれる様だ。
でも貧しい山国が辛苦を重ねて現在のスタイルを勝ち取ったんだ。
とやかく言われる筋合いは無い。
そりゃそーだ。

本当に簡単な観光だった。
国連機関が並ぶ一帯をバスで巡る。
勿論、観光地では無いのでバスを降りて見学する所では無い。
ILO、WHOなどが並ぶ一角にバカでかいイスのオブジェ。
良く見ると足が一本折れている。
地雷廃絶を訴えるオブジェなんだそうだ。
なるほど。
今回は十分なレマン湖畔観光する時間は無い。
チャプリンの銅像もシヨン城も次回のお楽しみだ。
ちょろっと散策して、大噴水とイギリス公園を見たくらいだ。
今夜のホテルは街中、コルナバン。
駅のまん前だ。
夕食後に街をぶらつく事が出来そうだ。

  • 中華料理

夕食は中華。
ホテルから10分くらい歩いてレストランへ。
ホテル前の地下道に入り、駅の下を潜って反対側に出るイメージだ。
ずっと地下なので、街中を見て歩く事が出来ない。
レストラン到着。
ガイドのメグミさん、ここはイケますと太鼓腹、じゃ無くて太鼓判。
例によってまずビール。
1本6SF(約600円)。また上がった。
料理はチンジャオルースーやトリカシューなど本格的だった。
味も良かった。
流石はメグミさんの太鼓腹。
帰りがてら散策しようと思ったら突然の雨。
一部の勇敢組はそのまま出掛けたが、我々は一旦ホテルへ退避。
雨はだんだん激しくなり、風を伴って嵐の様相に。
仕舞いに雷まで鳴り始めて完全にギブアップ。
バケツ雨であっという間に道路に水が浮き始めた。
出掛けた勇敢組の感想が楽しみだ。
部屋の窓から見ていると駅から出たヒトの群れが右往左往。
ほとんど諦め状態でずぶ濡れだ。
と言う訳でほとんど街中を歩いていない。
そういう意味でジュネーブはかつて訪れた中では珍しい街である。
ま、次に来た時の楽しみだ。
明日はユングフラウヨッホ観光だ。