ハノイ市内観光のこと(1)【1/6】

  • 朝メシ

 今朝の朝食ブッフェ会場は、中華レストランだった。
ふ〜ん、珍しいねえ。
っとか何とか言いながら入っていった。
ま、ブッフェの内容は特にびっくりするような事はなかった。
 一昨日から「ベトメシ」はかなりイケてる。
でも、パンとかコーヒーはイマイチ。
フランスの影響はあんまり感じられない。
ふつーにアジアの洋食である。
もうちょっと、洋食系が美味いかと思ってたけどなあ・・・。
 でも、今朝は嬉しかった事が1つ。
旅行中、生野菜は極力避けて温野菜を摂るようにしてる。
今朝は「キャベツのオイスターソース炒め」があった。
こいつがバツグンに美味かった。
さすが、中華レストランだべさ。
朝メシで喰うにはもったいないみたい。
やっぱ、ビ〜ルだべさ・・・。

  • お天気

 ”今日こそ、お天気かなっ?”
朝、カーテンを開けると、又みごとな曇天だった。
もや〜っとモノトーンである。
「なあ〜んっだよお〜」
よ〜いドンで、気合がくじける・・・。
 昨日、「イェンさん」に訊いてみた。
「今の時季は、こんな天気なの?」
「そです。冬は毎日こういう”いい天気”です・・・」
「いい天気・・・?」
そう、ハノイではこれは”いい天気”らしい。
どーも、認識が違ってた。
 ジモティの服装を見ると、みんな冬着である。
それも革ジャンやダウン、毛モノで完全武装してんじゃん。
ま、チャリやバイクは寒いからなあ・・・。
今日も、コートが手放せないんかなあ・・・。

  • セキュリティ・チェック

 ハノイ市内観光の初っ端は「ホーチミン廟」
えりゃあ厳重なセキュリティ体制だった。
ウェストポーチ程度のバッグでも持ち込み禁止だという。
カメラも持ち込み禁止で預けなきゃなんない。
うっさいなあ・・・。
 面倒いので、全てバスの中に置きっ放しにした。
イッチョ前にX線検査もある。
セキュリティ・チェックが済むと、2列縦隊を組まされる。
10mっくらいの間隔で、警備兵が立ってる。
とっとと前に進めと追いたてる。
何だっつうねんっ!
 「シ〜っ!」
口もきいちゃいかんという。
一方通行のコンベア方式で押し出される。
ホーチミン」の遺体のある安置所には9人の衛兵が立ってる。
身動きひとつしない。
何て、非生産的なんだべ・・・。

 この廟はロシアの専門家に造ってもらったそうだ。
遺体を保存するのにすごいワザが要るらしい。
今でも、毎年専門家が来て遺体のメンテナンスをするんだとか。
建物も立派だし、保守管理も楽じゃなかんべ。
決して豊かじゃない国に、負担は小さくないべな・・・。
 「ホーおじさん」は真っ白だった。
何か、蝋人形のように見えた。
我々外国人は興味本位でしか見ない。
果たしてジモティはどんな気持ちで見るんだべ・・・?
 本家のロシアでは「ペレストロイカ」で、改革が進んだ。
もう「レーニン像」は倒された。
それが、ベトナムでは現役で頑張って立ってる。
「ホーおじさん」と双璧らしい。
ま、いずれにしてもこの国の原点なんだべな。
同時に足かせかも知んない・・・。

  • 国旗

 「ホーチミン廟」の上に国旗がはためく。
赤地に、黄色の星がで〜んっと・・・。
わっかりやすい・・・。
「イェンさん」が国旗の意味を解説してくれた。
 「赤」は「血」の色なんだそうだ。
んで、「黄」はベトナム人の「肌」の色だそうだ。
そして、星は5つの意味を表す。
「労働者」、「農民」、「知識人」、「聖職者」、「少数民族
これは共産圏共通の意味なんだそうだ。
 説明を聞いて、改めて思った。
”そっかあ、ここんちは「社会主義共和国」だったんだ・・・。”
でも、何となくジモティにそういう色が見えない。
国家の統制とかって雰囲気も感じない。
みんな、てんでに思いっきり自由に生きてるべや。

  • 質問

 「あの遺体はホンモノなの?」
1人のおばはんが質問した。
”え?何を今さら・・・?”
みんなの眼が集まる。
「イェンさん」はちゃんと答えてる。
「そです。毎年、ロシアから専門家が来てメンテナンスします」
 ・・・・・・。
ちょっとした沈黙の後、ざわめきが・・・。
「え?あれって誰?」
「あんなヒト、ウチのグループにいたっけ?」
「う〜〜ん、あんまり自信ないなあ・・・」
 「誰も質問しぃ〜へんから、ウチがさしてもらいましてん」
まったく関係無いヒトだった。
後ろで、ご主人らしきヒトが恐縮してる。
さすが、関西人っ!