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小市民のパラオ旅行記

ペリリュー島
今年、一挙に有名になった。
天皇陛下のご訪問。
テレビ映像が何度も流れた。
大半の衆が、初めて知った。
ペリリュー島
我が家も同じ。
「あれがなかったら、多分知らなかったべ…。」

ホテルのあるコロール島から約50km。
又、昨日と同じスピードボートでかっ飛ぶ。
ものすごい風、波しぶき、ケツの衝撃…。
所要、約90分。
着いた時は、全員ぐったり。
「こりゃ、年寄りにゃあキツイで。」
港で、ミニバスに乗り換え。
波止場に、もう1台バスが止まってた。
「あれが、天皇陛下にお乗り頂いたバスです。」
っと、コージさん。
団塊オヤジ、一斉に写真を撮りに行った。

港から、最初の目的地へ。
途中、旧日本車の塹壕がいっぱい。
水が無くて大変だったらしい。
「そりゃ、珊瑚礁の島だもん。」
井戸なんかない。
頼りは雨水だけ…。
「何をか、言わんや…。」
バスは、小っちぇえ村を通り抜けた。
メイン通りだけ、妙に新しい。
アスファルトが黒々。
「この道路は、両陛下の為に整備されました。
結局、使われなかったんですが…。」
っと、コージさん。
「ま、いろいろあったんだべな…。」

・戦跡
最初の目的地は、墓地。
洋風墓石が並ぶ。
「現地の方の現役の墓なんだべ。」
その一隅に、和風の墓石と「みたま」の慰霊碑。
当時の吉田茂首相直筆だそうな。
全員で墓参り。
焼香の後、全員で黙祷。
すすり泣きが聞こえる。
「何だか、涙が溢れて来ちゃう。」
墓石に、鉄かぶとや飯ごうが供えてあった。
穴が開いてる。
多分、当時のままだんべ。
「堪らんなー…。」

次に訪れたのは、戦争博物館
元々は、旧日本車の弾薬庫だった。
「どおりで、がしょきな造りだで。」
占領後、米軍の病院になった。
んで、今は博物館。
建物の周りに、魚雷やら機雷が転がってる。
中にも、展示物がいっぱい。
当時の武器、身の回り品、手紙…。
泣きながら見て回ってる女性がいた。
「この持ち主は、日本の土を踏めたんだべか…?」

次は、海軍司令部跡。
ここも、がしょきな造りだった。
鉄筋コンクリート2階建て。
バルコニー付き。
だったらしい。
今は、天井に大穴が空いて、ジャングルに同化してる。
「米軍の800kg爆弾を2発喰らって、こうなりました。」
っと、コージさん。
廃墟の中を観て歩いた。
当時の風呂場や、トイレが残ってた。
どっちも男性用っきゃない。
「ま、当たり前か…。」

残骸も幾つか観た。
最初は、九五式軽戦車。
赤錆びて、草むらに横たわる。
「おー、かの有名な…。」
ツアーのパンフレットにも載ってる。
団塊オヤジ衆が殺到。
戦車にかぶり付きで、ピースっ!
「日本人みてゃあだなー…。」
米軍の戦車も観た。
水陸両用だったらしい。
大きさが全然違う。
驚いた事に、今でも車軸がスムーズに回る。
「すっげえベアリング技術じゃねぇ?」
やっぱ、戦争する相手じゃないかも…。

他にも、幾つが残骸を観た。
滑走路の脇の零戦も観た。
コックピットはほぼ残ってた。
「何で、こんな場所で…。」
撃墜されたのか…。
帰還寸前で…。
「もう援護も無かったのかも…。」
山の中の大砲も観た。
岩穴の中に立派な大砲が鎮座してた。
錆びてはいるけど、新しっぽい。
「この大砲は、一発も発射されませんでした。」
っと、コージさん。
新品のまま、残骸になった。
「ここに据え付けるのも、大変だったべなー…。」

・足跡
この島の知識はほとんど無かった。
ツアーを決めてから、いろいろ調べた。
ペリリュー島は激戦地だった。
何故か?
旧日本車の飛行場があったから。
今でも滑走路の跡が残ってる。
その滑走路に、真新しいヘリポートがあった。
それも、2つ。
「両陛下の為に造りました。1つは予備です。」
何となく、やり取りが想像出来る。
そりゃ、自衛艦からスピードボートで上陸は考え難いべ。
「じゃ、あの道路整備は…?」

この後、正に足跡を辿った。
まずは、オレンジビーチ。
当時、米軍が上陸して多くの犠牲者が出た。
ビーチまで降りて行った。
「この場所に、海を向いて立って下さい。」
っと、コージさん。
「正にここが、両陛下が立たれた場所です。」
畏れ多い!
「畏れ多いついでに、黙祷してこ…。」
そのビーチ手前に慰霊碑がある。
両陛下が持参された花を手向けられた。
テレビで映像が流れた。
「畏れ多いついでだで…。」
全く同じ場所で手を合わせた。
生憎、花の持ち合わせはなかったけど…。

この後、ランチ。
ちょっとした海浜公園もどきへ行った。
一応、あずま屋とかベンチがある。
ここで、弁当配布。
昨日と同じ、がっかりトンカツ弁当。
「すげえな、このボリューム。」
待ち構えてるヤツがいた。
でかいワンコ2頭と、大量のハエ!
とても、弁当開けっ放じゃ喰えない。
たちまちゴマ団子状態。
ワンコは2頭とも、デブ。
「そりゃ、そーだべなー…。」
公園脇に、何か新しい建物があった。
「あれは、両陛下のご休憩所でした。
後の利用方法が決まらず、閉鎖されたままです。」
っと、コージさん。
「知られたら、悲しまれると思うで…。」

この後、かの有名な平和記念公園へ。
ジャングルを抜けた。
突然、視界が開けて公園が。
駐車場完備、立派に整備されてる。
「何か、違和感があるくらい立派だで…。」
確かにテレビで観た景色だ。
何度となく流れた映像を思い出す。
沖合いに向かった両陛下の後ろ姿は印象的だった。
「ここも、両陛下の為に整備されました。」
っと、コージさん。
「でも、今回だけのこっちゃにゃあら?」
ここの維持費は誰が…?
余計な心配しちゃう。
「当然、100%日本政府だべさ!」

立派な慰霊碑だった。
目の前に太平洋が広がる。
沖合いにアンガウル島が望める。
慰霊碑には、閉じた眼のレリーフがある。
いつも、遥か北の日本を見ている。
上部には、水瓶がついてる。
潜伏した時に苦しめられた水が、いつもある。
「堪らんなー…。」
両陛下と、全く同じ場所で焼香。
全く同じ場所で、沖合いに手を合わせた。
「もう、畏れ多いついでだに…。」
足跡を辿るツアー終了。

・鎮魂
コージさんから、問題。
ペリリュー島の戦闘で、パラオ人の犠牲者はどれくらいあったでしょう?」
う~~ん…。
「答はゼロです。日本軍は戦闘前にパラオ人を島から追い出したんですね。」
そして、ほぼ全滅した。
「堪らんなー…。」
山中に潜伏した346連隊の中川州男大佐は、部下に命じたそうな。
「貴様ら、何としても生き残って、日本に帰れっ!」
そして、自決した。

目に浮かぶ…。
何であれ、戦争は悲惨だ。
ほっとする話もあった。
敗戦後、日本に帰れた日本兵もいた。
中川大佐の命令を守って、ジャングルに潜伏。
当然、敗戦を知らない。
米軍も扱いに苦労したらしい。
「出て来なさい!」ビラを撒く。
全然信用しない。
キャンプの外に水・食糧を置いておく。
これは、ちゃんと毎晩なくなってたとか…。
最後は日本の身内からの手紙を届けた。
やっとこさ、出て来たそうな。

ペリリュー島、堪能した。
お腹いっぱい。
っつか、めちゃ重たい。
心身ともに、疲労困憊。
最近は、中高生の修学旅行が来るそうな。
へ~~っ!
「どー感じるんだべ?」
ま、ハワイに行くよりはいいと思うけど…。
コージさん曰く。
「わからないと思いますよ。戦争なんて、ピンと来ないでしょ。」
ま、ゲーム感覚しかないべな。
「これだけは言うんです。君たちと同世代の若者がここで大勢死んだんですよって…。」
いいかも…。

・ナイトカヤック
夕方、コロール島に帰還。
みんな、疲れ果ててる。
でも、まだ重大イベントが…。
実は、今回のツアーで一番楽しみにしてた。
夜のリーフをカヤックで巡る。
空には満点の星。
そして、海一面に輝く夜光虫。
「生涯忘れられない光景でした…。」
小山薫堂氏の言葉。
FMヨコハマを聴いてた時の事。
「行くべーっ!」
即断即決だった。

最初に、カヤック漕ぎ方教室。
「ま、何とかなるべ!」
つがいはタンデム。
1人連れ女性はコージさんたちとタンデム。
団塊オヤジはピンで出発。
カヤックだけど、結構意のまま。
「モーターボート免許持ってんで!」
団塊オヤジは苦戦。
「何だか前に進まないよーっ!」
見ると、同じ場所でぐるぐる回ってる。
「笑わせてくれるで…。」
やがて、日没。
キレイな夕陽を写真に収める。
ところが、いつまでも明るい。
「げっ!ひょっとしたら満月?」

…だった。
星も、夜光虫も見えない。
「ダイビングすると、少し夜光虫が見えますよ。」
っと、コージさん。
やらいでかっ!」
飛び込んだのは、我が家だけ。
でも、海中で少しだけキラキラが見えた。
「残念だで…。月齢も調べて来なきゃ!」
帰りに、島陰の暗い場所を通った。
漕いでるオールがキラキラっ!
「おー、夜光虫だで!」
ま、楽しかったから、いっか!

・ブッフェ
ホテルに帰還。
遅い晩メシ。
21:00頃からディナー。
ホテルの方も、半分片付けムード。
「オプション詰め込んでるから、しゃあんめ。」
っとは言っても、メシはメシ。
まずは、白ワイン。
相変わらず、他の衆は飲まない。
ビールを頼んだ人が2~3人。
早速、料理を取りに行く。

基本、中華料理。
ま、味もそこそこだった。
十分、ワインのつまみになる。
大して酒飲まない衆も、話は好きらしい。
昨晩同様、盛り上がった。
話のネタは、健康とスポーツ。
「ま、そーゆー年齢だに…。」
団塊オヤジ衆の中に、超個性派がいる。
ほぼ、会話しない。
もちろん酒飲まない。
チャーシューと、炒飯だけをてんこ盛り。
黙々と喰って、さっさと引き上げた。
「何で、ツアーなんだべ?」

料理は、偏りがある。
取り方の問題なんだけど…。
超個性派みたいな取り方すると、たちまち欠品。
ホテルスタッフが来た。
「マグロが入りました。良かったらどうぞ。」
日本人が好きだと思ってか…。
早速、行ってみた。
すると、すごい光景が…。
マグロに大陸の衆が群がってる。
「血を見そうな勢いだで…。」
もちろん、あっという間に欠品。
「やっぱ、ご一緒したくにゃあなー…。」