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【響 風庭】のこと

・赤坂
 赤坂なんて、滅多に来ない。
あんまし縁がない。
突然、お誘いを受けた。
親会社の役員だった。
しかも、ピンポイント。
この日だけ、ぽっかり空いてた。
「このドタバタの中で、良く空いてたなー。」
ほとんど奇跡的。
「やっぱ、持ってるで‥‥。」

 慰労会のつもりらしい。
多少は呵責があったか?
ま、昔から知らない間柄じゃない。
居酒屋で何度も飲んだ。
「そう言えば、送別会してやったっけ。」
昔話だで。
今は、立派な役員。
周囲が唖然とする中を昇進に次ぐ昇進。
「持ってるんだべ‥‥。」

プレモル
 ずいぶん御大層な構えだった。
周りを竹林が囲む。
結婚式とかもやるらしい。
ま、まずはビールで乾杯。
がくっ!
出て来たのは、プレモル‥‥。
「他のビールは無いの?」
無いという。
料理が出て来た。
店の構えの割には、カジュアル。
っつか、居酒屋の延長線上。
決して美味しい。
「変わった店だなー。」

 メニューを見ると、値段もカジュアル。
「何だ!箱だけのハッタリかい!」
ナゾが解けた。
そもそも、店の名前を読み間違った。
「キョウフウテイ」かと思った。
違った。
「ヒビキ、フウテイ」だった。
要するにプレモルの店。
チェーン居酒屋に毛の生えたヤツ。
多分、役員会とかで連れて来られたんだべ。
「安く上げやがって‥‥。」
☆1つ半がいいとこ。
「お気持ち、有り難く頂戴したで!」