小市民のブルマニア旅行記 6

・市内観光
 今日はソフィア市内観光。
まずは、朝メシ。
ここんちブッフェも豪華だった。
困る。
ついつい喰いすぎちゃう。
おまけに卵料理コーナーまである。
「おー、目玉焼きにありつけるで!」
早速、行った。
でも、悲惨だった。
卵がぐちゃぐちゃに飛散。
料理の才能がまったくない。
客がみんな肩をすくめて去って行った。
「てんめー、新人だか何だかわかんにゃあけど‥‥。」

 肩透かしの卵以外は、美味しかった。
気を取り直して、観光出発。
まずは聖ペトカ地下教会。
すげーところにある。
街のど真ん中で、地表より下。
車窓から観ると、山小屋みたいな建物があった。
「工事中に見つかったって感じやね。」
教会に行くには地下鉄の駅を通る。
オスマントルコ時代に建立。
なので、間口が小っちぇえ。
すぐ側に、どかーんとモスクが建ってる。
なかなか趣のある景色だった。

 次に行ったのは、聖ゲオルグ教会。
これ又すげーところにある。
ビルの中庭って雰囲気。
4世紀、コンスタンティヌス帝が建立。
6世紀に建て直されたとか。
「めっちゃ、いいで。この景色。」
すぐ横は、古代ローマ遺跡。
周りをオフィスビルに囲まれた独特の世界。
しかも立ち入り自由。
「大丈夫なんだか‥‥?」

 散策を続ける。
キレイな教会が見えてきた。
聖ニコライ・ロシア教会。
これは'20年建立と、新しい。
広い庭と相俟って、とっても絵になる。
みんな写真撮りまくり。
更に、散策が続く。
シルビアさんが荒い息で、説明。
「ここは平らだから、それほどじゃにゃあで。」

・土産物屋
 聖ソフィア寺院、到着。
6世紀、ビザンチン時代に建立された。
この街の名前の由来となった。
由緒ある教会なんだそうな。
「ここは中には入りません。」
シルビアさん、スルー。
「はあっ?」
ここまで来て、中を観ない?
「今からバラ水とクリームのお店に案内します。」
出た!
「私のお客様だけの特別サービスあります。」

 こっそり、喜田さんに耳打ち。
「ちょっとフケるで。ここへ戻って来るから。」
喜田さんも、苦笑い。
買い物好きな衆は、ご自由に。
急いで、聖ソフィア寺院の中へ。
素晴らしかった。
「すげー厳かな雰囲気だで。」
そのまま、勢いで観光を続けた。
アレクサンダル・ネフスキー大聖堂。
ブルガリア最大。
19世紀に、露土戦争のロシア兵犠牲者追悼の為だったとか。

 ここも見応えがあった。
規模がハンパない。
ドームを見上げると、首が痛くなる。
中も、門扉も、絶対に観る価値がある。
「これを観ない衆は、可哀想だで。」
他にもいろいろ観光。
のんびりと店に戻った。
まだ、わいわいやってる衆がいた。
「さぞ沢山売れて、シルビアさん嬉しかろ。」
さらっとマーキングする時間があった。。

 「さあ、出発しましょうか。」
へ?
もう市内観光終わりなの?
シルビアさん、バスへ一直線。
土産物屋が済んだら、後は用がないってか?
バスは大聖堂の駐車場に停めてある。
でも、大聖堂には行かない。
「ちょっとだけ、大聖堂の中を覗いて行きましょう!」
さすがに、喜田さんがひと言。
皆さん、辛うじてマーキング出来た。

・リラ
 次の目的地、リラに向かう。
約130km の行程。
道中、シルビアさんの話が続く。
基本的にはブルガリア自慢と言うか、讚美。
ソフィアには、ホームレスはいない。
ジプシーも、家に住んでいる。
市が清掃員の仕事を与えて雇うと言う。
給料も、400Lev くらいある。
豊かさを表す事例らしい。
「バスの中なら、聴きやすいで。」
そっちかい!

 物価も自慢。
っつか、食材の物価。
全てkg 単位。
牛肉が11Lev 、豚肉が9Lev。
チキンは一羽で6Lev 。
チーズが4Lev 、ヨーグルトが0.8Lev 、パンが0.7Lev 。
「とても、生活しやすいです。」
はいはい。
途中、ランチタイム。
ビールは、ロコ生が500ml 、3Lev 。
まず、タラトール。
これは、ヨーグルトとキュウリのスープ。
「ヨーグルトは、つまみにならんなー。」
メインはマスのグリル。
醤油かけて、つまみにした。
味は、‥‥☆1つ半。

 リラの僧院到着。
「こりゃあ、すげーや!」
聞きしにまさる。
10世紀に建立。
ブルガリア正教で、最も重要な修道院。
王族・貴族の保護を受けて発展。
19世紀に火災で大半が焼失。
再建されたのが、現在の姿だとか。
「デザインがトルコっぽいなー。」

 現役。
今も修道士を見かける。
結構な数の衆がいるらしい。
僧坊は4階建て。
すごい部屋数がある。
「往時は1つの部落だったんだべなー。」
中心に聖母教会。
このデザイン、彩色、壁画は必見。
「僧院の象徴的建物だで。」
リラの僧院、堪能した。

・スーパー
 帰り道、リクエストが出た。
「お土産買いたいので、どっかスーパーに寄って欲しい。」
じゃ!ってんで、シルビアさんが案内。
立派な店だった。
警備員がうようよ。
店内撮影禁止。
皆さん、カメラを仕舞えと言われる。
「スーパーごときで、ずいぶんご大層だで。」

 入口に、CD機があった。
クレジットカードで、キャッシュが出せる。
「へーっ、初めてだで。」
使ってみた。
操作は簡単だった。
しかもレートも全然いい。
「これがありゃ、両替なんか要らにゃあで!」
土産にチョコレートを買うつもりだった。
喜田さん曰く。
「バクチですよー。夏のチョコは‥‥。」
確かに‥‥。

・ケバブ
 晩メシは、ケバブだった。
山小屋みたいな造りの店に入った。
家族連れで、結構賑わってる。
元々盛り上がってる。
我々が入って行くと、歓声が上がった。
ハイタッチとかしてくる。
「やっぱ、肉好きは元気だで。」
ロコビアは、500ml 、5Lev 。
ビンだけど、十分旨かった。
「ビールは、ホントに外れがにゃあなー。」

 今日のご当地料理は、ショプスカサラダ。
ま、地中海サラダっぽい。
タマネギ、セロリ、トマト、キュウリとチーズ。
これをバジルオイルで和えてある。
「ビールのつまみにいいで。」
あと、メインはケバブとポテト。
まあまあ、美味かった。☆2つだで。
でも、飽きた。
部屋に戻って、カップ麺を喰った。
「あー、どーしよーもなく日本人だで。」
明日の晩には、帰国だ‥‥。