まだ・【大人の社会科見学】のこと

  • 「御休所」

 「国会議事堂」の中央へ。
ここに「御休所」があった。
開会式ん時に天皇がここに入られる。
んで、議長・副議長に謁見。
一連の儀式らしい。
さすがに調度品はすらばしいっ!
総檜造り・本漆塗り・・・。
時の建築・工芸の粋を集めたそうな。

「あっこに見えんのは『衆議院』の見学の衆じゃにゃあかね・・・?」

そっか。
建物の中央だもんなー。
 「御休所」の前は広場になってる。
ここもすらばしいっ!
床は大理石のモザイク。
天井はアーチ型で、ステンドグラスがある。
壁も天井もすぎゃあ。
「御休所」の入口も凝ってる。
大理石の1枚岩を掘り抜いたんだとか・・・。
広場のこばに巻き物があった。
絨毯らしい。

「開会式の時には、この絨毯を敷き詰めて天皇をお迎えします・・・」

なある・・・。
 この広場から「中央階段」に繋がる。
これまたすらばしいっ!
総大理石。
壁が徳島県産の「時鳥(ホトトギス)」。
階段は茨城県産の「茨城白(イバラギシロ)」。
まんまだけど・・・。
中央は深紅の絨毯。
この階段を降りると「中央広場」。
この広場が正面玄関に繋がってる。
でも、階段から先は侵入禁止。
のはずだけど、ちらほらのヒトの姿が・・・。

「ひゃあ、我々庶民はここまでらしいで。この先はセンセイ関係者のみだと・・・」

  • 銅像

 いずこも同じ。
特別待遇ってえのはあるらしい。
一般庶民の見学たあ別。
全く別行動。
はいはい、並んでーってたあ訳が違あ。
専属スタッフがついて廻ってる。
秘書とかかも・・・。
多分、館内隈なく案内してくれんだべなー。
我々は回廊の上から眺めるだけ。
狭ゃあ場所だから、ごった返す。
ちらっと観て、すぐ交代しにゃあと・・・。

「ま、すべからく世の中っちゃそーいたモンだで・・・」

 ホントは見応えのある場所らしい。
2階〜6階まで33mの吹き抜けになってる。
床は大理石のモザイク。
窓と天井はステンドグラス。
四隅に四季を表わした壁画がある。
すらばしいっ!
どっかのおばはんが訊いてた。

「あの銅像のある『中央広場』には行けないんですかあ?」

スタッフは気まずそう。

「いや、この見学のコースには入ってません。あそこは別の手続きが・・・」

○○センセイのご紹介か・・・。
 その銅像が有名。
議会政治の功労者が3人。

    1. 板垣退助」(1837〜1919年) 自由民権運動主導・日本初の政党・自由党党首
    2. 大隈重信」(1838〜1922年) 日本初の政党内閣総理大臣立憲改進党党首
    3. 伊藤博文」(1841〜1909年) 日本初の内閣総理大臣大日本帝国憲法起草

そうそうたる面々だで・・・。
それぞれ「中央広場」の4隅に立ってる。
んで、1ヶ所だけ空いてる。
台座だけが飾ってある。
4人目を誰にすんか・・・。
決めらんなかったらしい。
「政治に完成はない、未完の象徴」・・・。
っと言われてるとか。
うんにゃっ!

「誰か決めるとなると、政治なんかやってるヒマが無くなっちまあからだで。きっと・・・」