バンドのこと

  • 12チャネル

 我が家のテレビの合言葉である。
「困った時の12チャネル」
12チャネルってなかなかすごいテレビ局である。
面白い企画を次々と創り出してくれる。
斬新なアイディアの宝庫だべさ。
 可哀相なのも12チャネル。
面白い企画はすぐに他局にパクられちゃう。
んで、他局はすぐにチカラで人気番組に仕立てちゃう。
そんな番組は数知れず・・・。
 自然界の縮図だべか・・・?
弱肉強食・・・。
ってゆ〜かあ、トンビに油揚げ。
いや、ハイエナ根性。
昔っから同情してんだけど・・・。

 そう、イカの天ぷらだった。
これをトレードマークにした番組があった。
イカすバンド天国!」
確か、土曜の深夜だったような・・・。
「MHKのど自慢」のバンド版かな・・・。
オーディションってほど気張ってなかった気がする。
そこが12チャネルらしい。
 素人バンドが次々と出て来る。
審査員にはプロのミュージシャンが並んでる。
こいつらが又、クソミソに批評する。
そこがMHKとの大きな違いだった。
 でも、この番組をキッカケにプロになったバンドもチラホラ・・・。
日本のバンドブームの先駆けだった。
他局だったらもっと商業ベースに乗ったかも・・・。

  • 歌唱力

 金曜の深夜、懐かしいモノを発見。
何と、素人バンド番組があった。
それもMHKである。
「オンエアパトル」っとかいう。
12チャネルの番組が終わってから、もう随分経つ。
輪廻の世界だべか・・・?
 「MHK版イカ天」はアカ抜けてた。
楽器も器材も昔とは比較になんない。
プロとの境界線も結構曖昧になって来てる。
演奏だけ見たら区別がつかない。
日本人の演奏テクニックもすごいモンだと思う。
長足の進歩である。
 反面、歌がおぞい!
ボーカルは明らかにヘタクソになった。
どのバンドもボーカルで苦労してるのがよくわかる。
日本人は歌が苦手なのかなあ・・・。
歌の面でもプロとアマの境界線は無くなった。
安心して聴けないって意味ではまったく差がない・・・。

  • つまみ

 何を隠そう、昔バンドの真似事をしてた。
楽器はタイコだった。
「バンド=不良」の時代だった。
ガッコで与えてくれた練習場は地下室だった。
壁はコンクリートである。
音が回るなあんてレベルじゃなかった。
地下室から出ると周りの音が何も聴こえない。
しばらくアラレちゃんが飛び回る・・・。
不遇だった。
でも、ロックはじわじわと広がり始めていた。
 びみょーな違いだけどフォークブームでもあった。
フォークソングは爽やか学生。
ロックバンドは不良学生。
これが定説だった。
嫁さんはフォークソング派だったらしい。
一応、フォークギターも持ってたし・・・。
 そんな訳で、ここんちは夫婦揃ってうるさい。
「何だよ、チューニング合ってないじゃん」
「このドラム、ヤに走るわね・・・」
ビール飲みながら批評合戦に花が咲く。
もう自分じゃ絶対出来ないけど、いいつまみである。