癌スケ追撃 29日目

・5クール目
抗がん剤の5回目。
そして、放射線の20回目。
何だかんだ言ってる内に、ここまで来た。
「ニンゲンって、すごいっ!」
余りに長い道のり。
副作用の数々。
待ってるのは地獄の沙汰。
「いい話は1つも聞かなかったで。」
何も考えないに限る!

放射線科の診察があった。
「何か、変化はありますか?」
唾液が出ない、味覚がない。
っと伝えた。
やっぱ、あんまし感動しない。
「クビやノドの痛みは?」
それほどない。
クビとノドを診る。
「まだ赤みもそんなに強くないですねぇ。」
感動しないなー。

Dr.F澤曰く。
「今までは比較的広域に照射してましたが、これからは焦点を絞ります。痛みは解消されますね。」
へ?
どーゆー意味?
特に痛みはないけど…。
痛くならないって事かなー?
焦点を絞るって意味もイマイチ不明。
「どこに焦点を絞るんだべ?」
ま、いっか。
「わかんにゃあこんは、考えにゃあ!」
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〈そら〉
・夏越の祓
今日で6月も終り。
夏越の祓だで。
「茅の輪くぐりに行かなきゃ!」
ムリ。
そんな事とは縁遠い暮らしだで…。
今年も半年終わった。
あっという間と言えば、言える。
「癌スケ一色の半年だったなー。」
なんて振り返ってる余裕もない。
「今を生きる!」

2週間ぶりの口腔外科。
前回の歯科衛生士さんが待ってた。
体育会系。
ガタイもいいし、歯切れもいい。
「もう2週間も経っちゃったのねー。」
どれどれ…。
「歯みがきは完璧ね。あと、渇き対策だねー。」
保湿剤を使ってみるか、訊かれた。
過去の事例では、まあまあ。
「助かったと言ってくれるヒトが多いね。」
1,500円だと言う。
「じゃ、それ!」

「今年も半年終わったわね。」
突然、四方山話。
「今年は、大変な半年になっちゃったわね。」
気遣ってくれる。
「でも、こんなに頑張ってるんだもん。この後はきっと良くなるわよ!」
いいヤツじゃん…。
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〈病棟にて〉
・退院予定
看護師さんに訊かれた。
「いつ退院なんですか?何か聞いてます?」
は?
ちょっとイラッとする。
「好きで、長逗留してる訳じゃにゃあっ!」
っとも言えない。
「退院って、自分で決められるの?」
いえいえ、そーじゃない。
「何か聞いてらっしゃるかと思って…。」
そんなに連携悪いの?

又、外出する事にした。
ここは狭すぎる。
我が家も広くはないけど、まだ刺激がある。
雑務もあるし…。
看護師さんに伝えた。
「わかりました。先生に訊いてみます。」
その後、耳鼻咽喉科診察。
先生にも直接伝えた。
「わかりました。確認してお答えしますね。」

部屋に戻って、ひっくり返ってた。
とんとんっ!
先生だった。
「うおっと~~っ!」
跳ね起きた。
「確認出来ました。9:00~18:00でいいですね。」
わざわざ部屋まで…。
有難いこって。
夜、試しに看護師さんに訊いてみた。
「日曜日に外出をお願いしてるんだけど…。」
「はいはい、許可証頂いてます。」
言えよ!