癌スケ追撃 14日目

・ふんづまり2
嫌な予感。
昨日、1日通じがなかった。
全くもよおして来ない。
先日の地獄が頭を過る。
残念ながら、経験した事は思い返しちゃう。
但し、再発防止の為。
「2度と同じ石に蹴っ躓きたくにゃあ!」
これは有りだべ。
「緩下剤下さいな!」
昨日の内に飲んでおいた。

明らかに内蔵の動きが悪い。
どうも、抗がん剤の副作用じゃ無さそう。
副作用予防の制吐剤らしい。
「副作用予防で、副作用かいっ!」
あと、運動不足。
「それと、社会的緊張感欠如だべなー…。」
病院は温室。
みんなで、寄ってたかってケアしてくれる。
社会から隔絶されてる。
プレゼンの緊張感。
トラブル処理のハードネゴ。
そんなもん、微塵もない。
「シャバじゃ、しょっちゅう腹痛くなってたもんなー…。」

4時に目が覚めた。
「来たっ!」
もよおして来た。
でも、待てよ。
前回の轍を踏まないように…。
ストレッチと、下腹部マッサージ。
「とことん、煮詰めにゃあと…。」
満を持してトイレへ。
イッキに行けるか!
「……。」
ダメじゃんっ!
やっぱ、踏ん張りが利かない。
がっくし…。
一旦、踏ん張り中止。
フタは、元の鞘に戻った。
すると、下腹部の圧力が強まる。
「お、いい感じかも…。」
再度、チャレンジ!
元の鞘。
これを、何度か繰り返した。
「おーっ!遂に陥落っ!」
何か、コツを掴んだ気がする。

放射線
予想を裏切って、昼前に呼び出し。
「何で、こんな時間なんだべ…?」
っと思いつつ放射線科へ。
いつも通り寝台に。
シェルで固定して、いつも通り照射。
っのはずだったけど。
いつも通りじゃない事が…。
「うぃ~~~~んっ!じ~~~~っ!」
もうすぐ終わるとおぼしき時。
急にノドがむせた。
「ひゅ~~っ!ひゅ~~っ!」
苦しいっ!

当然、咳は出ない。
でも、身体の反応は同じ。
衝撃で動いちゃう。
部屋の中に緊張感が漂う。
機械が止まった。
一瞬の静寂のあと、スタッフが駆けつける。
「お疲れ様でした。今外しますからね。」
あんまし、焦ってない。
ひょっとして、ままある事…?
「位置ズレは無かったので、大丈夫ですよ。」
何が大丈夫なの?

今日で9回目。
1/4強が終わった。
今日の、ノドのむせたのが気になる。
唾液が出なくなる。
口内炎が出来る。
って、大分脅かされてた。
「その一端だべか…。」
いよいよか…。
明日、Dr.F澤に訊いてみるべ。
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〈そら〉
・赤貧
お育ちの悪い知事が辞任したそうな。
もちろん当方の追撃作戦には、何の影響もない。
でも、改めて思う。
「赤貧は悲しい。」
本人のせいじゃない。
「でもお育ちは、変えようがにゃあ!」
どんなに頑張っても。
どんなに暮らしぶりが変わっても。
どんなに高い社会的地位を獲得しても。
幼少の砌、刷り込みは死ぬまで抜けない。
「それが赤貧のココロだと、あまりにも悲しい。」

赤貧の幼少時代。
今に見ていろ!の猛勉強。
東大の現役合格。
強い上昇志向でよじ登る。
今に見ていろ!の実践。
「何から何まで、そっくりだで…。」
前の会社の社長。
思い出したくもないんだけど…。
こう連日報道されたら、あ~た!
全部がそーだとは言わない。
むしろ、こんな事が出来るのはすごい!
能力も、精神力もすごい!
「だからこそ、赤貧は悲しい…。」