癌スケ追撃 13日目

・汁物
食事のパターンも見えてきた。
常食のカロリーは、1食700kcal弱。
1日2000kcalを目安。
食塩は6～7g。
とってもさっぱり味。
「基本、病院食だかんなー。」
いつも、朝メシに味噌汁が付く。
でも、昼、晩は一切汁物はない。
「多分、塩分調整の為だべなー。」
アンケートに要望は書いた。
でも、変化はない。
「そりゃ、菅ちゃんの事情まで知らにゃあで…。」

自衛するっきゃない。
自分で汁物を調達するっきゃない。
いろいろハードルはある。
まずは、コミュニケーション。
事情を説明して、お湯をもらわなきゃ…。
助手さんを掴まえた。
マイボイスを使って、説明。
とりあえず話は通じた。
「病棟には、熱いお湯って置いてないの…。」
気の毒そうな返事。
「あとは、地下のファミマだで！」

行ってみた。
保温ポット持参。
カップ味噌汁を購入。
その後で、カウンターのお湯をもらう。
この時、テスト。
「品物を見せにゃあで、お湯をもらえるか？」
マイボイスも持参した。
「スミマセン…。」
全然聴こえてない。
「ダメだ、こりゃ！」
保温ポットを見せて、ジェスチャー。
「あ、どーぞー…。」
収穫が2つあった。
1つは、お湯が手に入る事がわかった。
もう1つは、人工喉頭は外では厳しいって事！

〈そら〉
・汁物２
今日は、放射線治療がお休み。
機械のメンテだとか…。
月に1回あるらしい。
「何故、土日にやらないんだべ？」
素朴な疑問が湧く。
患者が迷惑だべ？
特に入院患者は、入院が1日延びる。
「ま、世の中にゃ不思議なこんがいっぱいある…。」
オーランドで乱射事件があった。
「銃社会で、300人もいて、誰も鉄砲持ってなかっただか？」
お育ちの悪い知事の選挙と、五輪の話。
「重なって、何が不都合だか？まして、次が任期全う出来るだか？」

1日中、テレビと睨めっこだに。
闘病会見も、不倫会見も全部観たで。
「ホントに平和な国だで。」
幸せを噛みしめなきゃ。
幸せな事に、突然嫁さんが来た。
へ？
「どーしたの？」
汁物の差し入れだった。
有難いこんだで…。
「ま、やーがあるから…。(^^)」
冷たいじゃがいものスープ。
これならお湯の心配不要。
イッキに温・冷の汁物が揃った。

〈昼メシ〉
昼メシは、カレーライスだった。
「ほー、新しい…。」
初めて見た。
でも、何故かムギメシ…。
「意味わかんにゃあ！センスかな…？」
これには、味噌汁を添えた。
やっぱ、安心感がある。
晩メシは、カジキの竜田揚げ。
完全に汁物要求パターン。
早速、じゃがいもスープの登場。
「ほー、思ったよりどろどろじゃにゃあ！」
美味しかった。
食生活が豊かになるかも…。

〈晩メシ〉