癌スケ退治 11日目

・教授回診
すっかり忘れてた。
TGIF。
今日は金曜日だった。
教授回診が来た。
こっちゃ、すっかり寛ぎムード。
とんとん。
入って来たのが、O上教授。
後ろに10人くらいの大軍団。

うわっ!
ベッドから飛び起きた。
「いやいや、そのまま、そのままで結構ですよ。」
教授自ら診察。
「ちょっと、拝見しますね。」
ガーゼマスクを開いた。
「ほほー、これはキレイだ。理想的だね。」
一同が頷く。
更に教授。
「まさか、先生が朝一番で掃除した訳じゃないですよね?」
一同笑顔に。
さすが、教授の貫禄。

先生方、嬉しそう。
誰だって、誉められたら悪い気はしない。
チーム全体の喜びらしい。
この後、耳鼻咽喉科診察もあった。
担当の先生曰く。
「こんなにキレイに、順調に行くのは珍しいんですよ。」
結構、手こずる事があるそうな。
多いのは、手術創の感染。
「膿を出すのが、ひと苦労なんです。」
当たらなくて、良かったなー。

・沙汰
連日、悩まされた。
よくもこれだけ次々と沙汰が出て来る。
「咳き込み地獄」
「咳き込み地獄ターボ」
「頭頸部強ばり地獄」
「テープ跡掻痒地獄」
「腹部縫合へくり地獄」
今んとこ、こんな感じかな?

ま、きっと一時的な沙汰もあろう。
ちょっと我慢すればいい。
問題は、長そうなヤツ。
これは折り合いをつけるっきゃない。
きっと、「咳き込み地獄」と、「頭頸部強ばり地獄」はそうなる。
構造的に、逃げられない。
「付き合うっきゃにゃあ!」

この先、まだまだ何かあるべ。
今も怪しいのがある。
「栄養剤下痢ぴー地獄」
今週から始まった。
中心静脈栄養から少しずつシフト。
経鼻管のメシ。
これが、あまり合わないらしい。
痛くも、痒くもないけど、下痢ぴー。
この先、どーなる事やら…。
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〈そら〉

・【日にちが薬】
って、よくも言ったもんだ。
「咳き込み地獄」は、慣れてきた。
腹筋さえ痛めてなきゃ、何とかなる。
痰の出し方も、鍛練出来そう。
スマートにやらんと…。
公衆の面前で、パニクってる訳にゃいかない。
言葉が出ない。
冷静にコミュニケーションしないと。
行きなり救急車呼ばれちゃう。

いろんなケースを想定しちゃう。
満員電車は厳しいべな。
真冬の木枯しの中も、考えにくい。
身を守れないべ。
うーん。
ダースベーダーの着ぐるみ、探すか?」

もう1つの「頭頸部強ばり地獄」。
これは、何とかならないかなー?
期待してる。
早めにリハビリ開始。
真夜中までリハビリしてる。
眠れないから、しょうがないけど。
でも、これで沙汰が緩和。
この効果は嬉ぴい。
光明が見えた。
「報われると、ヒトは頑張れる!」

入院中、テレビはつけっぱ。
番組表、大体覚えた。
ま、大して興味ない番組が多い。
勢い、スポーツ番組に集中。
「スポーツ、好きだもんなー。」
それも、観るよりやりたい!
やって、旨いビールが飲みたい!
「結局、そこかい!」
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〈シャワーシールド〉

・シャワーシールド
看護師さんによって、意見が違う。
「タオルで十分ですよ。」
「1つあった方が、安心出来ますよ。」
たまたま嫁さんがいた。
速攻で買いに行った。
良く出来てる。
いろんな小物は、1階のファミマか、医療用具ショップにある。
言われた患者は、きっと買う。

我が家も全て買った。
だって、わかんにゃあもんなー。
後から思えば、ムダだった。
T字帯、平おむつは、袋も開けてにゃあ。
パンツおむつも、ひと袋サラ。
浴衣は、別にパジャマで良かった。
スポンジ歯ブラシは、10本入りで9本が未使用。
「返品精算出来ないのかなー?」
社会経済的にも罪悪だべ。

「大分、調子が戻って来たなー。」