小市民のパラオ旅行記

コロール島
ま、本島だで。
人口の大半がこの島にいる。
ホテルもほとんど(全部?)ここ。
観光の拠点。
コロール島半日観光に出発。
最初に訪れたのは、パラオ国際珊瑚礁センター。
ま、水族館的な‥‥。
両陛下もここを訪れたそうな。
「まだ、畏れ多いついでが続くで。」

 面白かった。
パラオ全体のジオラマから始まる。
ここに生息する珊瑚の全種。
海ガメ、サメとか、オオモノもいた。
色鮮やかな魚がこらしょといる。
「一昨日観た光景と同じだで。」
ジェリーフィッシュの水槽もあった。
「観光には行かなかったけど、十分じゃ!」
天皇陛下の為に新たなコーナーが出来てた。
それは、ハゼコーナー。
陛下はハゼの権威なんだそうな。
「存じ上げなんだ‥‥。」

 我々が引き上げる頃に、大陸系が来た。
原色ファッション、ブランド物、でかい声‥‥。
「早く次に行くべーじゃ!」
観るだけで、満足するのか?
カメとか、サメなんか持ってかれないか?
「おー、鼈甲だ!フカヒレだ!」
っとか言って‥‥。
余計な心配しちゃう。
センターのすぐ横にホテルがあった。
「ここも最近中国人に買収されました。」
っと、コージさん。
くわばら、くわばら‥‥。

国立博物館
 次は、ベラウ・ナショナルミュージアム
古代からのパラオの歴史を辿れる。
前庭に、風変わりな建物がある。
バイって言うそうな。
古代から伝わるパラオ人の集会所。
高床式で、結構な広さがある。
特別にこっそり中に入れてもらった。
梁に細かいレリーフがびっしり。
「ストーリーボードです。口承だった伝説やシキタリをカタチにしました。」
っと、コージさん。
「こりゃあ面白い!いくら観てても飽きにゃあで。」

 結構な展示物があった。
やっぱ、近代が興味深い。
19世紀後半からは他国の干渉を受けた。
スペイン、ドイツ、日本、米国‥‥。
日本統治が30年、米国統治が50年。
多分、日本が一番生活に密着してた。
そのまま今の文化に影響してる。
特に食生活。
日本語の料理もいっぱいある。
「何か、馴染むなー。」

 土産物コーナーもあった。
民芸品が多い。
木彫りとか、貝殻細工とか。
あと、石鹸とか菓子。
「何か、ピンと来にゃあで。」
でも、土産物買える場所って無さそう。
無難にクッキーでも‥‥。
「どこで作ってんだべ?」
フィリピン、インドネシア、オーストラリア‥‥。
「ま、許容範囲か‥‥。」

・ドルフィンクエスト
午後からは、フリータイム。
っとは言っても、メンツがメンツ。
何もアテがない。
「宜しければ、ショッピングセンターまでお送りしますよ。」
一堂、それに乗った。
我が家以外。
我が家は別な計画があった。
ドルフィンクエスト。
「一度、イルカと泳いでみてゃあじゃ!」

コージさんにアレンジを頼んだ。
予約が取れたと言う。
しかも、ツアー事務所まで送ってくれるそうな。
「そりゃ、助かるで。」
残念ながら、日本語は通じなかった。
「しゃあんめ。いつも通りだで…。」
身振り手振り、単語を並べる。
何とか手続きしちゃった。
「昼メシも喰わなきゃだで…。」
近所のデリショップに行ってみた。
弁当とかが並んでる。
「ずいぶん、日本っぽいなー。」

事務所の裏から、ボートで出発。
しばし行くと、入江に施設が見えてきた。
基本、フローティング施設。
イルカの養殖場みたいな…。
スタッフは日本人ばっか。
「日本の資本なのかな…?」
みんな英語ぺらぺら。
ま、観光客は日本人ばっかじゃないし…。
まず、オリエンテーションがある。
この時に、日本人と、それ以外に分別。
毛唐が一瞬、怪訝な顔をした。
「ま、そりゃそーだべなー…。」

・メニュー
最初にイルカのメンツ紹介。
そして、徹底的に注意事項。
「ははあ、分別の理由はこれだべ。」
大概の日本人は従順。
ルールはきっちり守る。
毛唐も動物愛護精神が強いから大丈夫。
問題はあちゃら系。
スタッフもぴりぴりしてる。
自然に挙動に注意する。
「タンツバ吐いてにゃあか?」
「子どもに小便させてにゃあか?」
だよなー!

このツアーは、幾つかメニューがある。
ま、松竹梅。
でも、竹はスキューバが出来なきゃダメ。
自ずと竹になった。
「でも、イルカと一緒に泳げるで!」
梅はイルカと握手とかまで。
これは、どのコースでも共通。
多くの客はこれで引き上げた。
竹と、松は、更にトレーニング。
イルカの触り方。
泳ぎ方。
「これくらい徹底しなきゃ、危ないのかな…?」

イルカと一緒に泳いだ。
正確に言うと、引っ張ってもらった。
結構なスピード。
「面白れえっ!」
イルカと戯れる半日。
堪能したっ!
スタッフの女の子と記念写真。
日本から単身飛び込んで来たそうな。
「どーしても、トレーナーになりたいんです!」
目がキラッキラしてる。
「ココロ洗われるなー…。」