また・【花ごよみ】のこと
- 鮎
夏は鮎。
何度、喰っても飽きにゃあ。
やっぱ、一度はここで喰いてゃあ。
今んとこ、コスパで最高点。
何度行っても、味が全くブレにゃあ。
大のお気に入り。
ただ、最近は妙に混んで来た。
「思やあ、最初に行った頃はほとんど貸切だったのになー・・・」
電話してみた。
「鮎を喰いてゃあだけん、用意出来るかね・・・?」
いいのが手に入るそうな。
ちょくちょくランチでも出してるとか。
ランチでかいっ!
何てゼータクな・・・。
「じゃ、せっかくだけん1人2匹っつ喰えるように頼むで・・・」
いざ、出陣。
びっしり満席だった。
テーブル席にも団体が入ゃーってる。
コース料理なんぞ喰ってる。
個室に入ゃーれにゃあ衆らしい。
「こりゃ、てゃあへんだわ。期待薄かもなー。この入りじゃ目が届かにゃあらねー」
いつも通り、ビールと前菜。
お造り、焼き物、煮物・・・。
「予約しといた鮎は、焼けたらいつでも持って来てくいよー」
っと念押ししといた。
- 蓼酢
美味かった。
相変わらずいい味だで・・・。
多分、知る限り一番上品な味だで・・・。
東京は、どこで喰っても必ず江戸味。
全体に味が濃い〜い。
ドしょっぱくにゃあとしても、濃い〜い。
ここは唯一江戸味じゃにゃあ。
「いつもながら満足度高きゃあなー。炊き合わせのダシなんか絶品だで・・・」
ところで、鮎はまだか・・・?
いっぺん、突っついてみた。
「あ、申し訳ございません。今焼いておりますので・・・」
そんなに焼いたら、炭になっちまあで・・・。
もう、頼んだつまみは全部出た。
何だ、一番最後かよ・・・。
っとか思い始めた頃、出て来た。
「こんだけ、もったいつけんだから、さぞ美味ゃあだらねー・・・」
美味かった。
静岡県の狩野川の鮎だと言う。
「おー、そりゃ嬉ぴい!我が地元の鮎に出会えるなんて・・・」
スタッフに訊いてみた。
「この緑色のタレは何だべさ?とっても美味ゃあけんど・・・」
調理場に訊きに行った。
んで、帰って来ていわく。
「これは『タテの木』と、ご飯をすり潰して酢を加えたモンだそうです・・・」
「タテの木」・・・?
初耳だなー・・・。
帰ってからNET検索。
「タテの木」なんて出て来にゃあ・・・。
何だべ・・・。
は!
ひょっとして・・・。
やっぱそーだった。
「蓼(たで)」だった。
「蓼酢」・・・シンプルにして、最強の鮎の友
勉強んなんなー・・・。
「ま、それでも何でも、相変わらず【☆3つ】は不動だで!」