ホーチミンのこと(3)【1/9】

  • 「国営百貨店」

 これは面白い趣向だった。
見たところ、ふつーのデパートなんだけど・・・。
客は観光客ばっかし。
特に日本人が多い。
一般感覚で言うと、贅沢品売り場なんだべな。
 1階は化粧品やら、電子機器やら・・・。
あんまりヒトカゲは見えない。
2階には食品のスーパーマーケットがある。
大半のヒトはここに行きたい。
 入り口にガードマンがいる。
「何だんねん?」
荷物の持ち込みが出来ないという。
ディバッグなんかは持って入れないそうだ。
そのココロは・・・?
狭いからか、万引き予防か・・・?

 干し「ジャックフルーツ」を買いに入った。
ハノイの土産物屋では1袋$3(約360円)だった。
2袋なら$5(約600円)にすると言ってた。
荷物になるからってんで、2袋だけ買った。
1袋300円である。
 ここんちは・・・?
「げっ!」
11,000ドン(約88円)だって・・・。
3.4倍・・・。
ムカつく〜。
ナンピンじゃあっ!」
10袋ほどカゴに入れる。
 次に「フォー」である。
「げげっ!」
2,200ドン(約17円)だって・・・。
4倍じゃん。
ひどいモンである。
ナンピンじゃあ〜っ!」
バサバサとカゴに入れる。
他にも、何やかんや入れてレジへ。
スーパーバッグ1杯に買い物して、800円っくらい。
それでも、一般ピープル価格の倍くらいだべな。

  • 市場

 「ファ〜さん」の説明によると、スーパーはまだ珍しいそうだ。
一般ピープルの買い物は市場と決まってる。
市場で、値切って買うのが当ったり前だという。
オヤジどもはあんまり行きたがらないとか・・・。
値切るのが苦手だからだそうだ。
 最近は、ところどころにスーパーが出来た。
でも、高いからあんまり行かないそうな。
ちょとわかる。
日本ではスーパーで買い物が当ったり前。
個人商店は苦しいべ・・・。
でも、我が街の個人商店はみんな元気である。
野菜なんかはスーパーより安くっていいモンがある。
魚も同じである。
 ただ、日本は時間をカネで買う社会になっちゃった。
スーパーなら1度に何でも全部揃っちゃう。
って事なんだべなあ・・・。
ベトナムはいつ、時間を買い始めるかな・・・?

  • 昼メシ

 昼メシは「LA TAVERNE」という店だった。
ちゃんとメニューが置いてあった。
これはナニモノかがわかるんで有難い。
さあ〜て、今日は汗かいたしビールが美味いどっ!
「タイガービール」だった。
珍しい500mlビンで、$2(約240円)。
ベトナムビールじゃないけど、美味きゃいいや・・・。

 【Taro with minced pork soup】
わかりやすい。
タロイモとブタ肉団子のスープってこって・・・。
味はびっくりするほどじゃないけど、まずまず・・・。
 【Deep-fried beancurd】
これもわかりやすい。
見たまんまなんだけど、珍しく豆腐がちゃんとしてた。
これならヤッコで喰ってもイケそうな・・・。
これはやっぱ、醤油だしょ。
 【Grilled eggplant】
居酒屋の「焼きナス」のイメージとはちょいと遠い。
「焼きナス・そぼろパクチーあんかけ」って感じかな・・・。
でも、美味かった。
薄味で、つまみにぴったし。
 【Sautead pork with cauliflower】
中華っぽい1品だった。
パイタン塩味でブタ肉とブロッコリとカリフラワーを炒めてあった。
何せ、薄味だからイケちゃう。
 【Fried fish with mushroom sauce】
白身魚のフリットにマッシュルームソースがかかってる。
ソースもあっさり醤油系で美味い。
飾りで、タロイモのカービングが乗ってるとこがご愛嬌だった。
多分、製作者の意図は「竜頭」だったんじゃないかな・・・。
 【Veetable soup】
まんまだけど、美味い。
これに【Steamed rice】と【Fresh fruits】がついた。
いやあ、美味かった。

 またまた大満足である。
星は十分、3つに値すると思う。
 残念だったのは、隣のテーブル。
日本人の社員旅行っぽい雰囲気のグループ。
オヤジばっかりでむさ苦しい。
席についた途端に、ぷっかあ〜っとかタバコを吸い始めた。
何となく、臭いが漂ってくる。
え〜いっ、あっち行けっ!

  • ベトメシ

 ベトメシは「フォー」だけに非ず。
かなり点数高かった。
「美味いっ!」
って言葉が、思わず口をついて出ちゃった。
海外旅行でこんな経験は初めてである。
 要因はいろいろあるべ。
現地旅行社が、日本人の好みを研究し尽くしてたとか・・・。
香りの強い香草を極力避けたとか・・・。
又は、まったくたまたま、だったとか・・・。
 でも、間違いなく言えるのは食材の良さ。
全国網の物流体制が整備されてる訳じゃない。
地モノの食材を大切にしてるんだべ。
「地産池消」の良さが発揮されてた。
ハロン湾」のスチームボートは忘れられない。
 もう1つ、基本的な味付け。
初日から、今日まで「これは。しょっぱいっ!」ってことが無かった。
当世、すごいこってある。
栃木や福島から来てたメンバーはブチブチ言ってた。
「何だが、あんじがしんね。こら・・・」
 そんなこたあない。
我が家テキには、十二分に美味しかった。
今夜は、最後のディナーで「ベトナム風仏メシ」である。
楽しみじゃん