まおの食欲の雑感76

  • チアノーゼ

 夜、突然お坊ちゃまの息が荒くなった。
何だかハアハアいってる。
口が耳まで裂けてる。
そりゃ、生まれつきである。
 でも、苦しそうである。
アゴが上がってる。
顔を上げてハアハアしてる。
舌ベラの色が紫っぽい。
 「どうもチアノーゼみたいだなあ・・・」
「え?チアノーゼ?」
「酸欠だあね」
「え?何で?」
 確かにそんなに咳をしてる訳じゃない。
むしろ、咳は随分良くなってる印象である。
訳がわかんない。

  • 添い寝

 しばらくして落ち着いてきた。
何が出来るわけでもない。
ただ背中をさすってるだけである。
それでも息が整ってきてス〜ス〜寝てる。
やれやれ・・・。
 何だか心配なので添い寝することにした。
居間に布団を敷いた。
お坊ちゃまのベッドと並べてセットする。
すぐ横にはオシッコシートを敷き詰めてある。
水のボトルも寝たまま飲める位置にセットした。
完璧だべや。

  • 夜鳴き

 訳がわかんない。
30分置きっくらいに鳴く。
「ぎゃおんっ!ぎゃんっ、ぎゃんっ!」
すぐ耳元である。
さすがに飛び起きちゃう。
 又、息が荒くなってる。
ハアハアしてる。
気のせいか、眼がランランとしてるように見える。
「よしよし。どうした?」
寝ぼけながら背中をさすってやる。
しばらくすると落ち着いてくる。
一緒に眠りに落ちる。
 「ぎゃおんっ!」
30分経つとお約束で鳴く。
とうとう一晩中、繰り返してた。

  • トイレ

 別な鳴き方もする。
いかにも切なそうな声を出す。
「きゅ〜〜っ!」っみたいな・・・。
これはトイレに行きたいって事らしい。
ベッドから這い出るのが難儀になっちゃったみたい・・・。
オシッコシートの上に出してやる。
ソク、用を足して満足気である。
 すでにチョー寝不足である。
それでも何でも教えるんだから偉いっ!
「いい子だねえ〜!」
なあ〜んてアタマなでてあげてた。
でも、アタマは半分寝てる。
条件反射ってヤツですか・・・?

  • まおシャン

 明け方、又トイレに起こされた。
「きゅう〜〜んっ!」
はい、はい!
オシッコシートの上に・・・。
何だか妙にハイテンションだ。
お坊ちゃま、お座り状態でバタバタ歩き回る。
 ん?何か臭い!
ああ〜っ!
ウンチだった。
いっぺんに眼が醒めた。
明かりをつけるとお坊ちゃまがきょとんっ!
お尻から手足まで・・・。
とっても拭き取れる状態じゃない。
 春は曙。
ようよう白くなり行く。
夜明け前のまおシャンである。
遂に寝たんだか何だかわかんない一夜が明けた。
アタマはボ〜〜〜〜〜〜っ!
船が出るぞ〜〜!